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私の名盤/2024 Sept.11th

チャイコフスキーの第5交響曲。Claudio Abbado指揮 London Symphony Orchestra(以下LSO)

アバドの5番はシカゴの物を持っていたが、評判はまちまち。ベルリンフィルの日本公演での物が素晴らしいとのことだが、なかなか出会えそうにない。アバドはベルリンフィルのシェフだった頃の後半は、古典奏法に入り込んだので、古いころからのベルリンのファンは、戸惑ったようである。私は、LSOとの録音を好んで聴いている。ロンドン時代のアバドは、ある意味甘美にオケを歌わせ(モーツァルトの40番交響曲の様に)とてもespressivoである。それでいて、イギリスのオケの特徴というか、職人的にとても整っている。ともすれば、相い反するこのシェフとオケのキャラクターが絶妙のバランスを生み出し、耽美的でありながら決してコテコテではない。とても統制のとれた名演になっている。このレコードは、1970年の録音。アバド37歳、スカラのシェフになり2年目。LSOのプリンシパルになる7年前。若き日のアバドである。

因みに、チャイコフスキーの5番は芦屋フィルの選曲には、たいていいつも上がっている。そろそろ、近いうちにプログラムに採用されるだろう。それで私のコレクションを調べると、数的には割と少なかった。理由は簡単である。小学生の時に最初に買ったこの5番が、あの強烈な名演。ムラヴィンスキーのレニングラードフィルの1960年、ウィーンで録音された名盤だからである(この日のブログの扉の写真)。あれを聴いてしまうと、なかなか次に進めなかった、というのが正直なところ、である。とりあえず、近い将来振ることになりそう(過去2回振っているが)なので、それを理由に、楽しい収集がまた始まる。いやすでに始まっている(笑)。



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